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米国農務省、2013/14年度のトウモロコシ生産見通しを三カ月連続下方修正

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 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は8月12日、2013/14穀物年度(2013年9月〜2014年8月)の国内外の主要農作物需給見通しを公表した。これによると、米国のトウモロコシ生産量は、単収の下方修正によりわずかに減少した。また、大豆の生産量は、単収および作付面積の下方修正により減少となった。

トウモロコシ、一部の地域で乾燥状態が続き、単収を下方修正

 米国のトウモロコシ生産量は、アイオワなどの一部の地域で乾燥状態が続いていることから、単収が前月比2.1ブッシェル/エーカー下方修正されたことを受け、137億6300万ブッシェル(3億4958万トン)と前回の見通しから1億8700万ブッシェル (475万トン)下回った。一方、消費量は、前回から5000万ブッシェル(127万トン)下方修正され、114億5000万ブッシェル(2億9083万トン)と見込んでいる。この減少は、供給量の減少に伴い飼料向けが下方修正されたことによるものである。また、輸出向けも、国内供給量の減少や、南米、ウクライナなどの輸出競争力の高まりにより、12億2500万ブッシェル(3112万トン)と前回の見通しから2500万ブッシェル(64万トン)下方修正された。
 期末在庫量は、総消費量が総供給量を上回ったことで18億3700万ブッシェル(4666万トン)となり、前回から1億2200万ブッシェル(310万トン)引き下げられ、期末在庫率は14.5パーセントとなった。
 また、生産者平均販売価格は、生産量が下方修正されたことを受け、前回の値から下値、上値が引き上げられ、1ブッシェル当たり4.50〜5.30ドルと予測している。
今回、USDAの生産見通しが市場関係者の予測を下回ったことから、シカゴ先物相場は6.25セント高の472.00セント(9月)で引けた。

大豆の生産量は下方修正

 2013/14年度の大豆生産量は、7月に行われた作付調査の結果に基づき、作付面積および単収が引き下げられたことから32億5500万ブッシェル(8854万トン)と前回見通しから1億6500万ブッシェル(449万トン)下方修正された。
 一方、消費量については、供給量不足に伴う大豆価格の上昇により搾油向け需要の減少が見込まれることから前回から2000万ブッシェル(54万トン)下方修正され、 17億6200万ブッシェル(4793万トン)と見込んでいる。輸出向けは、アルゼンチンの大豆輸出量が増加すると見込まれ、米国産大豆の輸出競争力が低下することから、前月から13億8500万ブッシェル(3767万トン)と前回から6500万ブッシェル(177万トン)下方修正された。
 期末在庫は、生産量の減産見通しが総消費量を上回ったことで2億2200万ブッシェル(598万トン)と前回から7500万ブッシェル(204万トン)下方修正され、期末在庫率は6.9パーセントとなった。生産者平均販売価格は、減産見通しとなったことを受け前回の値から、下値、上値が引き上げられ、1ブッシェル当たり10.35〜12.35ドルになると予測している。
 今回、生産見通しが下方修正されたことを受け、シカゴ先物相場は、33セント高の 1373.75セント(8月)で引けた。
表
【山神 尭基 平成25年8月13日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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