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ブラジル地理統計院が2013年第2四半期の畜産データを発表

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 ブラジル地理統計院(IBGE)は9月、2013年第2四半期(4〜6月)の食肉に関すると畜頭数および生産量を公表した。

牛肉:と畜頭数が過去最高を記録

 2013年第2四半期の牛肉のと畜頭数は、855万7000頭を記録した。これは、2012年第4四半期の818万6000頭を上回り、単一四半期実績としては過去最高となった。と畜頭数は前年同期比11.7%増と、7期連続で前年同期を上回って推移している。また、牛肉生産量(枝肉換算)は過去最高の195万トンを記録し、前年同期比10.2%増とかなり大きく増加した。飼料穀物価格が高値で推移したことを受けて豚肉や鶏肉価格が上昇したことから相対的に牛肉価格に割安感があったことや、牛肉輸出が前年同期比9.5%増と好調であったことが後押ししたとみられる。
図1 四半期ごとの牛のと畜頭数の推移
表1 牛肉需給動向

豚肉:生産量は前年並み

 第2四半期の豚と畜頭数は、前年同期比1.6%増の898万6000頭となった。また、豚肉生産量(枝肉換算)は同0.4%減となり、わずかに減少した。主要生産地である南部は全と畜頭数の64.8%を占め、サンタカタリーナ州が前年同期比12.3%減となったものの、代わってリオグランデドスル州が同12.5%増で最大の生産州となった。次いで南東部が18.7%、中西部15.1%、北東部1.3%となった。
 輸出量は、ロシアと並んで最も重要な輸出先国であるウクライナが、第2四半期中にブラジル産豚肉の禁輸措置を一時的に講じたため、前年同期比20.5%減の10万1000トンとなった。
図2 四半期ごとの豚のと畜頭数の推移
表2 豚肉需給動向

鶏肉:主要生産州の生産量がかなりの程度増加

 ブロイラーの処理羽数は、前年同期比13.2%増の14億4200万羽と過去最高を記録した。11の主要生産州のうち、第4位のサンパウロ州のみ前年同期を11.4%下回ったものの、それ以外の州は総じて増加した。主要生産地域である南部の全生産量に占める生産割合(第2四半期)は、57.8%から61.5%に増加した。とりわけ、リオグランデドスル州は同72.6%増となった。この結果、ブラジル全体の鶏肉生産量は319万トンと過去最高となり、同10.9%増を記録した。
 SECEX(ブラジル開発商工省貿易局)によると、輸出量、輸出額ともに第1四半期に比べ増加した一方で、前年同期比では、輸出量は減少、輸出額は増加した。旺盛な国内需要にけん引される形で鶏肉生産量が増加したと見られる。

図3 四半期ごとのブロイラー処理羽数の推移
表3 鶏肉需給動向
【米元 健太 平成25年10月28日発】
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