クロアチアの農業概況
出展:Google Map
EUROSTAT(欧州委員会で統計を担当する部局)は、「2013年農業、林業および漁業の統計ポケットブック」の発行に際し、2013年7月1日にEUに加盟したクロアチアの農業概況を報告した。
全般
2010年のクロアチアの農家戸数は、23万3280戸(EU全体で120万戸)、農地面積は、130万ヘクタール(EU全体で1億7280万ヘクタール)である。1戸当たりの平均農地面積は5.6ヘクタールとEU平均と比べて小さい。
クロアチアの農業経営形態は、EUの平均的な農業形態とは若干異なり、最も多い形態は、混合穀物および畜産の混合農業で、全体の22.6パーセントを占めている(EU平均は12.6パーセント)。次いで耕種作物専業が18.2パーセントを占めているが、これはEUの平均25.0パーセントより少なく、品目などに特化した専業農家が少ないことを示す。
畜産部門
クロアチアの農業人口のうち、5分の4に当たる83.2パーセントが何かしら家畜を所有している。これは、EU平均の56.0パーセントと比較するとかなり高い数値である。
家畜単位でみると、最も飼養単位が大きいのは豚で全体の37.4パーセントを占める。次いで牛が36.6パーセント、鶏が14.8パーセントとなっている。クロアチアの農家1戸当たりの保有家畜単位は5.3LSU(乳牛に換算するとおよそ5頭)となり、これは、EU平均の20.0LSUと比べてかなり小さく、小規模経営であることが分かる。
また、2010年の人口(約440万人)に占める農業従事数は、22万9200人となっており、クロアチア全体の15歳以上の労働者に占める割合は、14.9パーセントとEUの平均5.2パーセントと比較して高く、農業は盛んなものの小規模経営である(最も高いのはルーマニアで30.1パーセント)。
【矢野 麻未子 平成25年11月13日発】
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