ブラジル農務省は11月6日、中国がブラジル産トウモロコシの輸入に合意したと発表した。これにより、ブラジルは増産によって供給過剰となっているトウモロコシを中国へ輸出できるようになる。
これまで、中国は、ブラジル産トウモロコシについて害虫や病原菌のリスクが伴うとして輸入を認めていなかったが、交渉の末、中国の国家品質監督検査検疫総局(AQSIQ)が許可し、今回の合意に至った。
米国農務省(USDA)によると、中国は米国に次いで世界第2位のトウモロコシ生産国であり、2013/14年度(10月〜翌9月)は2億1000万トンの生産が見込まれている。しかし、同国では、中間所得層の人口増加に伴い食肉需要が増加しているため、国内生産のみでは飼料用トウモロコシの供給が不足している。
中国は、今回の合意を受けて直ちにブラジル産トウモロコシの輸入を増やす可能性は低いものの、最大の輸入先国である米国産のトウモロコシ価格次第では、今後、ブラジルなどからの輸入を増やす可能性がある。