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メキシコの畜産を巡る最近の情勢〜豚肉生産量は、主要生産地で増加

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2013年の豚肉生産量は前年を上回る

 メキシコ連邦政府農牧農村開発漁業食糧省(SAGARPA)によると、2013年の豚肉生産量は、前年比4.4パーセント増の128万861トンとなった。米国農務省(USDA)グローバル農業情報ネットワークレポート(GAIN Report)によると、増産の要因は、豚の育種改良や飼料穀物価格の下落により給餌量が増加し、1頭当たり出荷体重が増加していることを挙げている(枝肉重量:82kg)。  
 また、日本・メキシコの経済連携協定により、高価格帯部位の豚肉(調整品を含む)の関税枠が増加した日本や、豚肉需要の高まりを背景とした輸出の拡大が見込まれる中国など、今後さらに海外の需要増が予測されることから、生産者の生産意欲が高まっていることも挙げている。
 地域別の生産状況を見ると、オアハカを除き主要生産州で増加となり、特にプエブラ(前年比12.8%増)およびユカタン(同16.1%増)での増産が目立った(表1)。
表1

2013年の豚肉輸出入はともに増加

 2013年の豚肉輸入量は、国内消費量の増加を受け、前年比7.9パーセント増の57万3722トンとかなりの程度増加した。また、輸出量は、同8.8パーセント増の8万4163トンとなった。主要輸出先国である日本への豚肉輸出量は、同7.6パーセント増となり、同国からの豚肉輸入割合は前年の5.9パーセントから8.3パーセントへ増加した。
 堅調な輸出需要を背景に、2014年1月の豚肉卸売り価格は同4.11パーセント高の1キログラム当たり38.00ペソ(331円:1メキシコペソ=8.70円)と12月以降上昇した(表2)。
表2
【山神 尭基 平成26年3月20日発】
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