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2014年3月のフィードロット飼養頭数、2006年12月以来の高水準(豪州)

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 豪州フィードロット協会(ALFA)は5月20日、豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)と共同で四半期ごとに実施する、全国フィードロット飼養頭数調査の結果(2014年3月期)を公表した。これによると、2014年3月の総飼養頭数は87万3783頭(前年同期比9.4%増、前回調査比7.8%増)と、7期連続で前年同期を上回った(表、図)。また、稼働率(収容能力に占める飼養頭数の割合)は78.9%となり、飼養頭数、稼働率ともに、干ばつによってフィードロットの稼働率が高まった2006年12月以来の高水準となった。
 ALFAは、今期の飼養頭数増加の要因として、クイーンズランド(QLD)州を中心とした干ばつによって子牛の早期出荷が増加し、肥育もと価格が下落したことや、海外からの豪州産牛肉への強い需要を挙げている。2014年1〜3月の肥育もと牛の平均価格は、去勢牛(Feeder Steer)が前年から4%、未経産牛(heifer)が9%下落しており、特にQLD州やニューサウスウェールズ(NSW)州で導入頭数が増加している。
 なお、西オーストラリア州(WA)については、例年、高温乾燥によって牧草収量が減少する夏にフィードロットへの導入が増加することから、前期からの増加は季節要因によるものとしている。
 一方、干ばつにより、穀物や粗飼料の価格は上昇しており、フィードロットが多く集まるQLD州南部では2014年1〜3月の飼料用小麦の平均価格が23%、青刈飼料が55%上昇し、フィードロット業者の収益を圧迫する厳しい状況となった。
表
図

2014年1〜3月のグレインフェッド牛肉輸出量は、前年から12%増

 海外市場からのグレインフェッド(穀物肥育)牛肉への堅調な需要も、今期の飼養頭数増加を後押しした。MLAによると、2014年1〜3月のグレインフェッド牛肉輸出量(船積重量ベース)は、前年同期比12%増の5万2515トンとなった。グレインフェッド牛肉の最大の輸出先である日本向けが減少傾向にあり、1〜3月は同4%減となる一方、韓国向け(同19%増)、中国向け(同47%増)、EU向け(同77%増)、中東向け(同38%増)、米国向け(同2倍超)は、いずれも大幅な増加となった。
【伊藤 久美 平成26年5月26日発】
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