ニュージーランド最大手の酪農協系乳業メーカーであるフォンテラ社は7月29日、2014/15年度(6月〜翌5月)の生産者乳価の支払見込みを、乳固形分1キログラム当たり7NZドル(637円:1NZドル=91円)から6NZドル(546円)に引き下げることを発表した。2014/15年度の生産者乳価は、5月末に発表されたばかりであり、わずか2カ月で引き下げることとなった。
同社は、生産者乳価引き下げについて、乳製品国際価格の下落を要因としている。その背景については、供給面として、2013/14年度の同社の集乳量が前年を8.3%上回る高水準であったことや、主要輸出国(EU、豪州など)の生乳生産量も好調であることを挙げている。一方、需要面としては、主要輸出先である中国の乳製品在庫が積み増されていることや、下落前の高水準の乳製品国際価格を受けて、その他の新興国(東南アジアなど)の需要も減少していることを挙げている。
しかしながら、同社は今後、乳製品の国際価格は再び上昇すると見込んでいる。ただし、それがいつ、どの程度のものになるかは、現時点で予測することは難しいとしている。