オランダの農協系金融機関ラボバンクは、7月9日に2013年の世界主要乳業メーカーの売上高ランキングを発表した。
首位はネスレ(スイス)、2位はダノン(フランス)、3位はラクタリス(フランス)と続き、上位5者は2007年から定位置を維持した結果となった。
2013年を振り返ると、世界的な経済不況が続き、先進国の多くは供給も抑制され販売額を伸ばしがたい状況にあった。このため、乳業大手各社は合併や買収による企業統合を進めることで、収益性の改善を目指した。その結果、2012年には111件であった企業統合は、2013年には124件に上り、2007年以来最高の件数となった。
企業別の動向を見ると、中国の伊利集団(12位→10位)と蒙牛乳業(15位→14位)の躍進が際立っている。堅調な中国国内の乳製品需要を背景に、伊利集団は14%増、蒙牛乳業は20%増と売上高を増やし、それぞれ順位を上げた。
一方、日本の乳業メーカーである明治(10位→12位)と森永乳業(13位→20位)はそれぞれ順位を落とす結果となった。この要因は、日本国内での販売が主である両者にとって、為替相場が円安に振れたことが大きく影響したものとみられる。