米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は10月10日、直近の食肉生産量の見通しを公表した。
これによると、2014年の牛肉生産量は前月の予測値から1万6000トン上方修正され、前年比5.3%減の1108万トンとしている。USDAは、上方修正の理由として、トウモロコシなど飼料穀物価格の下落により肥育期間が延びることから、1頭当たり枝肉重量が増加することを挙げている。また、2015年の牛肉生産量も、同じく前月予測値から上方修正された。
一方、2014年の豚肉生産量は、1頭当たりの枝肉重量は増加傾向にあるものの、第4四半期のと畜頭数が減少見込であることから、前月の予測値から下方修正され、同1.8%減の1033万トンとしている。2015年の豚肉生産量については、前月の予測値から上方修正され、同5.1%増の1086万トンとなった。USDAは、上方修正の理由として、2014年第3四半期の1腹当たりの産子数が増加に転じており、今後も回復基調での推移が見込まれることで、と畜頭数の増加を挙げている。
また、2014年の鶏肉生産量は、前月の予測値が据え置かれ、同1.6%増の1725万トンとしている。2015年は、飼料穀物価格の下落により飼料コストが減少し、生産者の増産意欲が増すとみられることから、前月の予測値から上方修正され、同2.9%増の1775万トンとしている。