米国農務省経済調査局(USDA/ERS)は11月25日、2014年10月の食品の消費者物価指数(CPI)および2014年見込みと2015年予測を公表した。これによると、2014年10月の食品全体のCPIは、前年同月比3.1%の上昇となった。
同月の食品のCPI伸び率を品目別に見ると、砂糖(同0.5%安)などが前年同月を下回ったものの、牛肉(同17.8%高)、豚肉(同9.8%高)が大きく上昇し、食品全体のCPIを引き上げる要因となった。
USDA/ERSは、牛肉価格上昇の要因として、2012年の干ばつの影響により、繁殖用雌牛の淘汰が進み、飼育頭数が引き続き低水準であること、2014年に入り、テキサス州などの南部、南西部の干ばつの影響により、牛飼養頭数の回復が遅れていることなどを挙げている。
また、豚肉価格上昇の要因として、豚流行性下痢(PED)により、豚の供給量が減少したことを挙げている。
2014年の食品全体のCPIは、前年比2.5〜3.5%の上昇を見込んでおり、牛肉の同10.0〜11.0%(過去の平均値3.5%)、豚肉の同7.5%〜8.5%(同2.4%)が、引き上げ材料となっている。
さらに、2015年の食品のCPI予測として、品目別で牛肉、豚肉ともに前年比4.5〜5.5%の上昇が予測されることで、食品全体では同2.0〜3.0%の上昇としている。