欧州委員会は2月17日、23の加盟国について2014年12月末時点の豚飼養頭数を公表した。
これによると、総飼養頭数は、前年比1.2%増の1億3260万頭とわずかに増加した。内訳をみると、母豚(同0.4%増)、妊娠母豚(同1.2%増)、生体重20〜50キログラム未満の子豚(同3.0%増)がそれぞれわずかに増加しており、今後とも安定的な豚肉生産の継続が見込まれている。なお、肉豚としての出荷が近い生体重50キログラム以上の肥育豚については、同0.8%減とわずかに減少した。
国別に見ると、最も飼養頭数が増加したのはスペインである。肥育豚を除いて頭数を増加させており、妊娠母豚で前年比9.2%増、子豚で同7.3%増加となった。総飼養頭数では、ドイツを下回るが、繁殖母豚の頭数ではEU加盟国の首位となっており、EU28カ国全体の18%程度の母豚を保有している。
また、日本への豚肉輸出量の多いデンマークは、総飼養頭数は増加(前年比2.5%増)したものの、母豚(同1.0%減)と肥育豚(同1.3%減)はそれぞれ減少した。肥育豚が減少傾向にある中、子豚の飼養頭数は同6.6%増とかなり増加していることから、ドイツやポーランドなどへの子豚の生体輸出が引き続き増加しているものとみられる。