太平洋海事協会(PMA)と国際港湾倉庫組合(ILWU)は2015年2月20日、約半年以上もかけて交渉を重ねていた米国西海岸港湾の労働協定について、暫定合意に至ったと発表した。労働交渉の長期化に伴い物流の停滞が拡大する中で、全米の農業団体等や政府高官も労使交渉の早期妥結を求めていた。今回の発表は、そうしたこれまで交渉の行く末を見持っていた輸出業者等にとっては明るい話題となった。
今回の暫定合意を受け、米国食肉輸出連合会(USMEF)は同日付けで、「双方が暫定合意に達したことを嬉しく思う」コメントするとともに、「今後、双方が可能な限り早く新たな契約に合意すると共に、港湾作業の遅延による輸出停滞を解消し世界の輸出関係者の信頼を取り戻したい」としており、一刻も早い輸出停滞の解消を求めている。
また、ホワイトハウスも同日付けで「今回の労働協定に関する暫定合意の知らせは、米国の企業関係者や農家などを含め米国の経済に大きな安心をもたらした」と声明を発表するとともに、暫定合意に当たり尽力した関係者に謝辞を述べた。