カナダ統計局、牛飼養頭数を公表(カナダ)
カナダ統計局(Statistics Canada)は3月5日、牛飼養動向調査結果を公表した。これによると、2015年1月1日時点の牛飼養頭数は、前年同月比2.5%減の1191万5000頭と2年連続で前年を下回り、1993年以降では、最も少ない頭数となった(図)。
肉牛頭数、減少傾向で推移
種類別の頭数を見ると、肉用繁殖雌牛頭数は前年同月比2.0%減と減少傾向で推移しており、肉用繁殖雌牛頭数が前年を上回った2005年比では28%減と大幅に減少している。また、牛群再構築に仕向けられる肉用繁殖後継牛の頭数は同1.5%減と減少し、牛群再構築の動きが足踏みしている状況となった(表)。
この要因として、牛群再構築の動きが活発化している米国からの生体牛需要の増加が挙げられる。米国では、肥育もと牛価格の上昇により繁殖農家の増頭意欲が高まっていることで、繁殖向け肉牛需要も増加しているとされている。また、肥育向けとなる去勢牛の頭数は同5.4%減と最も減少幅が大きく、米国のフィードロットからの需要増に加え、カナダドル安で推移している為替相場も生体輸出を後押ししている。
【山神 尭基 平成27年3月10日発】
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