米国農務省農業マーケティング局(USDA/AMS)が4月13日に公表した「Livestock, Poultry, and Grain Market News」によると、2015年4月5日〜11日の週の牛のと畜頭数は、前年同期比12.7%減の50万2000頭となった。前週よりも4.4%減少し、2015年1月末以降おおむね減少傾向で推移している。この要因として、牛飼養頭数が史上最低水準で推移する中、2011年、2012年の干ばつにより悪化した放牧環境が回復に向かっていることにより、雌牛を保留する牛群再構築の動きが高まっていることが挙げられる。1993年以降、感謝祭やクリスマス、新年などの休暇がない週でと畜頭数がこれほど少なかったのは2014年6月28日〜7月5日の週(49万1000頭)だけとなる。
と畜頭数の減少により、同週の牛肉生産量は4億830万ポンド(18万5200トン)となり、前年同期比を10.4%下回った。また、需給のひっ迫により、牛肉卸売価格(カットアウトバリュー注)は、100ポンド当たり254.18米ドル(1キログラム当たり678円:1米ドル=121円)と高止まりを続けている。
注:各部分肉の卸売価格を1頭分の枝肉に再構成した卸売指標価格。