2015年3月のフィードロット飼養頭数、引き続き高水準で推移(豪州)
豪州フィードロット協会(ALFA)は5月7日、豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)と共同で、全国フィードロット飼養頭数調査の結果(2015年1〜3月期)を公表した。これによると、2015年3月のフィードロット飼養頭数は95万9141頭(前年同期比9.8%増、前回調査比0.6%減)となった。
前回調査が行われた2014年12月時点と比べると減少しているものの、引き続き、高水準の飼養頭数となっている。また、フィードロット稼働率(収容能力に対する飼養頭数の割合)についても、前回調査と変わらず84%と、高水準となっている(図)。
飼養頭数を州別に見ると、主要生産地域であるクイーンズランド(QLD)州、ニューサウスウェールズ(NSW)州およびビクトリア(VIC)州では前回に比べ減少となっている一方、南オーストラリア(SA)州、西オーストラリア(WA)州は増加している(表)。
ALFAは、若齢牛価格(※注)および穀物価格は高値で推移しているものの、長く続いている乾燥気候により牧草肥育生産者の飼養頭数維持が難しくなっていることに加え、強い輸出需要が続いていることから、フィードロット飼養頭数は、引き続き高水準を維持している、としている。
なお、2015年1〜3月期のグレインフェッド牛肉の輸出量は、6万394トン(前年同期比15%増、前期比7%減)であった。内訳を見ると、日本、EU、米国向けは増加している一方、韓国、中国、中東向けは減少している。
日本 3万5704トン( 前年同期比32%増 )
EU 3802トン( 同5%増 )
米国 3550トン( 同114%増 )
韓国 8101トン( 同6%減 )
中国 3030トン( 同48%減 )
中東 2158トン( 同22%減 )
※注:2015年1〜3月期の若齢牛の指標価格(EYCI平均価格)は、1キログラム当たり437セント(424円:1豪ドル=97円)となり、前年同期比46%高、2014年10月〜12月期比24%高となった。
【竹谷 亮佑 平成27年5月12日発】
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