ブラジル政府は、5月19日、中国の李克強首相との2国間会議においてブラジル産牛肉の輸入再開で合意に達したと発表した。中国は、2012年12月にブラジルのパラナ州で非定型のBSE(牛海綿状脳症)が確認されたことを受け、同月、同国産牛肉の輸入を禁止していた。しかし、2014年7月、習近平国家主席とジウマ・ルッセフ大統領による二国間会議以降、輸入再開に向けた協議が本格化し、ようやく今回の合意に至った。
カチア・アブレウ(Katia Abreu)農牧食料供給大臣は、本合意のもと、中国向け牛肉輸出認定施設として8カ所が認定され、今年6月中には、さらに17カ所が認定されるとの見通しを発表した。
ブラジル牛肉輸出業協会(ABIEC)は、今回の合意に1年近くの時間を要した背景として、中国側からブラジルのトレーサビリティシステムに対して改善要求があったことを挙げている。なお、ABIECによると、二国間の合意では、中国向け輸出牛肉は、30カ月齢以下の牛の肉に限られる見通しである。
補足:南米の他の対中牛肉輸出国の認定施設は、ウルグアイが22カ所、アルゼンチンが18カ所となっている。