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高温殺菌牛乳の対中輸出を約1年ぶりに再開(韓国)

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 韓国農林畜産食品部は6月2日、国内乳業メーカー3社(ソウル牛乳(Seoul)、毎日乳業(Maeil)、延世(Yonsei))の高温殺菌牛乳の対中輸出が可能になったことを明らかにした。
 中国では、2014年5月1日から海外の乳製品メーカーに対して、登録管理制度を実施しており、対中輸出を行う場合、国家認証認可監督管理委員会(CNCA)の承認を得る必要がある(注)。特に、高温殺菌牛乳については、韓国は130度以上で2〜3秒間殺菌する超高温瞬間殺菌方式を採用していたが、中国側が今般の制度実施とともに、基準を72度で15秒間殺菌し、流通期限を10日以内とするよう変更したため、韓国産牛乳の輸入は実施日以降、停止されることとなった。
 韓国は、58カ所の乳製品工場で製造された育児用粉乳やはっ酵乳、チーズなどの対中輸出はすでに可能となっているが、高温殺菌牛乳については、中国政府が規定する基準を満たすことができず、承認がなかなか下りなかった。同部によると、今回の承認が下りるまでに、実務協議を4回重ね、中国側に対し、情報提供と説明を求め、早期に承認するよう要請したとしている。一方、乳業メーカー側も中国側の基準に合わせ、生産ラインの拡充などを図ったため、輸出再開が可能になったとしている。
 韓国産牛乳の対中輸出は、2012年以降、量額ともに堅調に増加しており(図)、今般の高温殺菌牛乳の輸出再開を受けて、同部は、さらなる輸出促進につなげていく考えを示している。具体的には、現地でのプロモーション活動の実施や輸出ガイドラインの策定、輸出製品の衛生管理の強化などを挙げており、安定的かつ継続的に輸出を行いたいとしている。
 
(注)詳細は「輸入乳製品メーカーに対し登録管理制度を実施(中国)」
 http://www.alic.go.jp/chosa-c/joho01_001028.html)を参照のこと。
図
【木下 瞬 平成27年6月15日発】
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