米国農務省動植物衛生検査局(USDA/APHIS)は2015年6月29日、ブラジル14州およびアルゼンチン北部地域からの生鮮牛肉(冷蔵、冷凍)の輸入を承認したことを公表した。ブラジルの14州は、バイーア、ブラジル連邦直轄区、エスピリットサント、ゴイヤス、マットグロッソ、マットグロッソドスル、ミナスジェライス、パラナ、リオグランデドスル、リオデジャネイロ、ロンドニア、サンパウロ、セルジッピ、トカンチンスである。
今回の承認についてAPHISは、「これらの地域から米国への牛肉輸出に向けた第1歩」としており、今後、米国とブラジルおよびアルゼンチンの間で衛生条件に関する交渉が進むものとみられる。衛生条件が締結された後、現地の食肉生産企業は、定められた条件に基づく検査による認証を受けて初めて輸出が可能となる。
全国肉用牛・牛肉生産者協会(NCBA)は、口蹄疫のウィルスを米国内に持ち込む可能性があり、米国の牛の健康を脅かすものだとして、今回の承認に反対の意向を示している。同協会は以前より、これらの地域からの牛肉の輸入に異議を唱えてきた経緯がある。