米国農務省経済調査局(USDA/ERS)は2月1日、米国の鶏卵価格に関する記事を発表した。これによると、2014年末から2015年第2四半期にかけて中西部で発生した高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)により、米国の採卵鶏飼養羽数の11%に相当する3300万羽の採卵鶏が淘汰されたことで、2015年第3四半期の鶏卵価格高騰につながったと指摘している。
ERSによると、2015年8月の鶏卵卸売価格は、2000年以降で最高となる1ダース当たり2.67米ドル(326円:1米ドル=122円、前年同月比2.2倍)を記録した。また、6月は同2.30米ドル(281円、同1.9倍)、7月は同2.08米ドル(254円、同1.6倍)、9月は同2.23米ドル(272円、同1.9倍)と6〜9月にかけて高騰し、HPAIが鶏卵価格に大きな影響を及ぼしたとしている。
なお、鶏卵生産個数が回復傾向にあることから、2015年12月は同1.61米ドル(196円、同17%安)、2016年1月は同1.03米ドル(126円、同11%安)と鶏卵価格の高騰は既に収まっている。