米国農務省(USDA)は3月31日、2016/17穀物年度(9月〜翌8月)の穀物などの作付意向調査の結果を公表した。これによると、トウモロコシの作付面積は、2016年2月時点の予測値から上方修正され、前年比6.4%増の9360万1000エーカー(3744万ヘクタール)と見込まれている(図1)。これは、市場関係者による予測を上回り、2014/15年度以降で最高となった。この要因としてUSDAは、生産者が2016年のトウモロコシに対して、他の作物に比べて高い収益を見込んでいることを挙げている。
また、USDAは同日、2016年3月1日時点の穀物などの在庫量を公表した。これによると、トウモロコシの在庫量は、2015/16穀物年度が豊作となったことから、前年比0.8%増の78億793万5000ブッシェル(2001万4000トン)となった(図2)。
市場関係者の予測を上回った作付面積や高い在庫水準により、3月31日のトウモロコシ先物価格(シカゴ、5月限)は、前日比15.50セント安の1ブッシェル当たり351.50セント(401円:1米ドル=114円)と値を下げた。
一方、同年の大豆の作付面積は、前年比0.5%減の8223万6000エーカー(3289万4000ヘクタール)と、2016年2月時点の予測値からわずかに下方修正された。これにより、大豆の先物価格(シカゴ、5月限)は、前日比1.75セント高の1ブッシェル当たり910.75セント(1038円)となった。