サトウキビなどの2015/16年度生産実績および2016/17年度生産見通しを公表(ブラジル)
最終更新日:2016年4月27日
1 2015/16年度は、サトウキビ増産も砂糖生産はかなり減少
ブラジル国家食糧供給公社(CONAB)は4月14日、2015/16年度(4月〜翌3月)第4回サトウキビ生産状況等調査結果報告を公表した。同調査は、サトウキビ、砂糖およびエタノールの生産予測を年4回公表するものであり、今回が2015/16年度の最終報告となる。
これによると、2015/16年度のサトウキビの栽培面積は、865万ヘクタール(前年度比4.0%減)とやや減少した(図1)。このうち、中南部は769万ヘクタール(同3.8%減)、北東部は97万ヘクタール(同6.1%減)であった。
生育時期の天候に恵まれ、サトウキビの1ヘクタール当たりの収量は76.9トン(同8.3%増)とかなり増加した(図2)。このため、生産量は6億6559万トン(同4.6%増)とやや増加した。
砂糖生産量は3350万トン(同6.2%減)とかなり減少したのに対し、エタノール生産量は3046万キロリットル(同5.9%増)とかなり増加した(図3、図4)。
エタノール生産量のうち、無水エタノールは1121万キロリットル(同4.6%減)とやや減少したのに対し、含水エタノールは1925万キロリットル(同12.1%増)とかなり増加した。
2 2016/17年度の砂糖生産は4年振りに増加の見込み
CONABは、同報告で2016/17年度の第1回生産見通しも公表している。
これによると、2016/17年度のサトウキビの栽培面積は、907万ヘクタール(前年度比4.6%増)とやや増加し、過去最高と見込まれる。このうち、中南部は809万ヘクタール(同5.0%増)、北東部は98万ヘクタール(同1.7%増)と見込まれる。
サトウキビ生産量も6億9098万トン(同3.7%増)とやや増加し、過去最高と見込まれる。この背景は、1ヘクタール当たりの収量が76.2トン(同1.0%減)と見込まれるものの、収穫時期の天候不順などにより前年度に収穫できなかったサトウキビを2016/17年度に収穫する動きが予想されるためである。
砂糖生産量は2012/13年度を境に減少傾向で推移していたが、2016/17年度は3751万トン(同10.7%増)とかなりの増加が見込まれる。
一方、エタノール生産量は3034万キロリットル(同0.4%減)と前年度並みと見込まれる。このうち、無水エタノールは1174万キロリットル(同4.5%増)とやや増加が見込まれるのに対し、含水エタノールは1860万キロリットル(同3.5%減)とやや減少が見込まれる。
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