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フィードロット飼養頭数、肥育もと牛価格高騰を受け減少(豪州)

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 豪州フィードロット協会(ALFA)は5月19日、豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)と共同で四半期ごとに実施している、全国フィードロット飼養頭数調査結果(2016年1〜3月期)を公表した。これによると、2016年3月末のフィードロット飼養頭数は91万4902頭(前年比4.6%減、前回調査比8.3%減)と、過去最高を記録した前回調査からかなりの程度減少した。フィードロット稼働率(収容能力に対する飼養頭数の割合)についても75%(同9ポイント減、同6ポイント減)と減少した(図)。
フィードロット飼養頭数と稼働率の推移
 飼養頭数を州別に見ると、主要産地であるクイーンズランド州では前年比4.6%減、前回調査比3.6%とやや減少した。ニューサウスウェールズ州は前年比では5.5%減だが、記録的に増加した前回調査と比べると18.6%減と大幅に減少した(表)。
表 州別フィードロット飼養頭数(2016年3月末時点)
 フィードロット飼養頭数の減少についてMLAは、肥育もと牛価格の高騰に伴う、もと牛導入の減少が背景にあるとしている。その一方で、安価で推移する穀物価格を背景に、一部のフィードロットでは通常より長期間かけて肥育する動きがみられることから、同期間の出荷頭数(63万1726頭、前年同期比9.6%減)は、飼養頭数に比べて減少幅が大きくなった。
 穀物肥育牛肉の輸出量は、世界的な需要の高さや、前四半期(2015年10〜12月期)の高水準の飼養頭数を反映し、6万2282トン(前年同期比3%増)となった。輸出量の増加は、フィードロットでの肥育期間の長期化による出荷重量の増加も影響しているとみられている。輸出先国別内訳を見ると、約5割を占める日本向けは2万9208トン(同18.2%減)と大幅に減少した。一方、韓国向けは、韓豪自由貿易協定に伴う関税引き下げが1月に実施されたことや、韓国国内の牛肉生産が低調に推移していることを受け、1万3187トン(同70.6%増)と大幅に増加した。
【竹谷 亮佑 平成28年5月20日発】
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