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米国コーンスターチ業界、議会にTPP批准を要求

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最終更新日:2016年5月27日

 5月24日、米国のコーンスターチやコーン油などを製造するとうもろこし精製業界を代表し、米国とうもろこし精製業者協会(Corn Refiners Association)のボード会長は、米国議会にTPP(環太平洋パートナーシップ)協定の批准を求める声明を発表した。

 同会長はTPP協定について、「アジア太平洋地域における需要の増加基調は、米国のとうもろこし精製業界、関連する農業者やその他の労働者に新たな機会をもたらすものである。とうもろこし精製業界は、TPP協定に基づく関税削減や平等な貿易ルールの構築により、これまでより容易に、既存の需要者や潜在的な需要者のニーズを満たすことが可能となる。」としている。

 さらに、その合意内容について、「TPP協定におけるコーンスターチや糖化製品の関税削減や関税割当の拡大は、米国経済に便益をもたらす。TPP協定は、強力で強制力のある投資ルールを構築し、非科学的な輸入障壁を妨げるとともに、米国が締結した自由貿易協定で初めて、バイオテクノロジー関連の条文が含まれている。」と、意義深い協定という認識を示している。

 こうした意義を踏まえ、同会長は、「米国議会が、TPP協定批准に向けた動きを進めなければ、米国のビジネス界、農業、労働者は、アジア太平洋地域で競合する中国に対して、日に日に遅れをとることになる。米国のとうもろこし精製業界は、米国議会にTPP批准を求めるものである。」として、米国議会で、TPP協定の批准に向けた動きが進まない中、主張を強めている。


【根本 悠 平成28年5月27日発】
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