ブラジル最大穀物生産州であるマットグロッソ州の農業経済研究所(IMEA)は5月30日、2015/16年度(10月〜翌9月)第7回目の同州におけるトウモロコシの生産見通しを発表した。
これによると、トウモロコシの生産量は、作付面積が前年度比5.6%増となるものの、単収が生育段階の4〜5月に乾燥傾向が強まったことで同23.2%減となったため、同18.9%減の2124万トンに落ち込むと予測されている。なお、IMEAの前回報告(5月2日)と比べると、生産量が7ポイント、単収では8ポイントの下方修正となっている。
こうしたマットグロッソ州の減産見通しや昨今の国内需給の逼迫状況などを踏まえ、ブラジル穀物輸出業協会(ANEC)も6月1日、2015/16年度のトウモロコシ輸出量(推定値)を2300万トンと、前回報告(4月)から700万トン下方修正した。
市場関係者などは、国家食糧供給公社(CONAB)が6月9日に発表予定の2015/16年度主要穀物の生産状況等調査結果(第9回)において、同国全体の生産見込みがさらに下方修正されるのか注目している。