オランダの農協系金融機関ラボバンクは、2015年の世界主要乳業メーカー売上高ランキングを発表した。
ラボバンクによると、2015年は、需給緩和による乳製品国際価格の低迷に加え、為替の影響もあり、ほとんどの企業が売上高を大幅に落とすなど最も困難な年となった。ランキングでは、トップ3には変動はなかったが、市場拡大を視野に、合併や買収が昨年同様活発に行われたことによる順位の変動があった。
デイリーファーマーズオブアメリカ(米国)が、フォンテラ(ニュージーランド)傘下にあったDairiConcepts(米国)を吸収し、フォンテラと順位が入れ替わった。フォンテラは、2015年に乳製品価格の低迷に最も苦しんだ企業の一つであり、DairiConceptsだけでなく、豪州でのヨーグルトと乳製品デザート事業をラクタリス(フランス)に売却している。また、昨年16位のクラフトフーズ(米国)は、ハインツ(米国)との合併によりクラフト・ハインツとなり13位に上昇した他、ミューラー(ドイツ)は、英国大手のデーリークレストの買収により昨年の20位から15位に上昇した。ほとんどの企業が売り上げを大幅に落とす中、中国企業は、伸びに鈍化がみられたものの、昨年に続き売上高を伸ばしており、伊利集団は売上高を前年比8.1%増の93億米ドル(1兆230億円)とし、順位を8位に上げた。
そのような中、日本企業は、2014年に海外投資の抑制などの影響で12位から17位に順位を下げた株式会社明治が、同順位で唯一20位内にランクインした。