世界有数の鶏肉・豚肉生産企業でブラジルに本拠を構えるBRFグループは11月下旬、3〜5年以内に中国に自前の食肉処理・加工場を建設する計画を発表した。
同グループはグローバル戦略を推進する中で、アジアでもタイの鶏肉大手Golden Foods Siam社を買収するなどして成長を続けているが、主要輸出先国でさらなる需要を見込める中国市場に大いに注目している。
中国は、世界最大の豚肉消費国で、鶏肉消費量も米国に次ぐ第2位に位置づけられる。現地報道によると、同グループのアジア市場責任者であるSimon Cheng氏は、中国への投資の重要性に言及した上で、「今後3〜5年の間に中国に工場を建設する可能性が高いが、状況が良い場合は予定よりも早期に着手する可能性がある」としている。
また、BRFグループは11月1日、香港株式市場において中糧集団有限公司(COFCO)の子会社であるCOFCO Meatの新規上場株式(IPO)の1.99%を2000万ドルで取得した。COFCO Meatは連携を深める中で、BRFグループの管理体制や生産方式の導入を検討しており、参画による影響度合いに注目が集まっている。
豚肉のインテグレーターであるCOFCO Meatは、今年10月9日時点で47カ所の農場を有しているほか、と畜・処理場や加工場も2カ所ずつ保有しており、急速に成長を続けている。