ブラジル国内で、Bob’s、Yoggi、Doggis、ピザハット、ケンタッキーフライドチキンなど多くのレストラン(2014年時点で1247カ所)を展開するブラジル・ファストフード・コーポレーション(BFFC)は先ごろ、将来的に全店舗でケージフリー卵のみを提供すると発表した。ブラジルの多くの採卵鶏農家は、バタリーケージを採用しているが、同社は、ヒューメイン・ソサエティ・インターナショナル(HIS)などアニマルウエルフェア団体との協議を行った後、ケージフリーへの転換を検討していた。
同社のプレスリリースでは、「BFFCは、ケージで飼養されない鶏から生産された卵のみを使用することを目標の1つに掲げ、2025年までにこの目標を達成すべくサプライチェーンの関係者と協働することを公約とする」としている。
HISのヴィエイラ公共政策・プログラム課長は、「HISは、BFFCがケージフリー卵への転換を公約に定め、自社のサプライチェーンにおけるアニマルウエルフェアの改善を図る決断を下したことを称賛する。BFFCがケージフリーの方針を打ち出したことは、将来のブラジルの鶏卵生産がケージフリーに向かうという明確なサインとなる」としている。
なお、今回のBFFCの方針転換は、米国、英国および南米諸国でのケージフリー卵への移行に追随するものである。例えば、バーガーキングや、Arcos Dorados(ブラジル他19カ国でマクドナルドを運営)は、ブラジルを含む南米諸国で何千もの店舗を経営する他のレストランチェーンと同様、100%ケージフリー卵への転換を公約している。また、サブウェイやネスレといった食品企業のほか、マリオットやヒルトンといった有名ホテルも、ブラジル国内ではケージフリー卵への移行を表明している。