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中央銀行が政策金利を0.75%引き下げ(ブラジル)

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 ブラジル中央銀行の通貨政策委員会(Copom)は1月11日、政策金利(Selic)を0.75%引き下げて年利13%に変更すると発表した。利下げ自体は、昨年末にイラン・ゴールドファジン中央銀行総裁が「2017年1月には0.25%以上の下げ幅となるだろう」と言及していたものの、下げ幅が金融市場の予想を上回り驚きを与えた。
 Copomの発表に先立ち、ブラジル地理統計院(IBGE)はインフレ率に相当する拡大消費者物価指数(IPCA)が2016年に6.29%となったと発表しており、政府のインフレ目標である4.5%を上回っているものの、プラス2%(2016年の場合)の許容率を加えた目標値6.5%の上限内に収まっていた。このため、Copomは下げ幅を拡大したとみられている。
 ミシェル・テーメル大統領は、「高い金利は、投資を難しくする。今回の中央銀行の決定は、景気と雇用の回復への政府の取り組みと方向性が一致する」との声明を発表し、この決定を歓迎した。現地報道によると、Copomは今後数ヵ月間、さらなる利下げを継続するものとみられている。
 こうした動きを受け、2017年末までに政策金利が段階的に一桁まで低下すると見込むエコノミストもいる。また、政策金利の引き下げに伴い、ブラデスコ銀行など各銀行は、早速、市中金利の引き下げを決定している。

 こうした利下げは、消費者にとどまらず、同国の農畜産業においても朗報とみられる。とりわけ、トウモロコシ農家は、2015/2016年度(10月〜翌9月)に干ばつなどによる不作で苦しい経営に追い込まれている中、政策金利が高く設定されていたことで市中金利も引き上げられていたため、融資を受けることが難しくなっていたとされる。
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【米元 健太 平成28年1月19日発】
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