欧州の野菜生産、やや増加
最終更新日:2017年5月25日
欧州の生鮮野菜・果物の供給チェーン全体を代表するFreshfel(欧州生鮮野菜生産協会)は5月2日、2014年のEU域内の野菜需給に関する調査結果を公表した。
生産量はやや増加
これによると、生鮮野菜生産量は、3747万トン(前年比4.1%増)となった。全般的には、順調な生産であったものの、豆類、レタス、チコリー(注1)は前年を下回った。また、過去5年で生産が拡大した主な野菜は、たまねぎ、エシャロット(注2)、にんにく、きゅうり・ガーキン(注3)とされている。
品目別の生産割合は、「にんじん、かぶその他の根菜類」が21.7%と最も多く、トマトが17.2%、「キャベツ、カリフラワーなど」が16.4%と続いている(図1)。
注1:キク科の野菜で、サラダなどに利用。
注2:小型たまねぎの一種で、主に香味野菜として利用。
注3:きゅうりの一種で、主にピクルスに利用。
また、国別では、スペインが20.4%と最も多く、イタリアが14.1%、オランダが10.7%、ポーランドが10.5%と続いている(図2)。
輸出量はわずかに減少
野菜輸出量は、202万トン(同0.5%減)となっている。前年に比べわずかに減少したものの、近年の輸出量は、おおむね増加傾向で推移している。このうち、たまねぎが約4割を占め、トマトが約15%を占めている。
輸出入は比較的少なく、主にEU域内で消費
以上の生産、輸出に加え輸入も含めた野菜の需給バランスは、下表のとおりとなっている。生産量に比べ輸出量の比率は小さく、EUで生産される野菜は、主にEU域内で消費される構造になっている。また、輸出量が輸入量を上回っており、EU域内供給量は、生産量をわずかに下回る水準となっている。
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