ホーム > 畜産 > 海外情報 > 2017年 > USMEFの春季会議でセング会長の勇退計画を発表(米国)
米国食肉輸出連合会(USMEF)の春季会議が5月24〜26日にヴァージニア州アーリントンで開催され、畜産関係者、政府関係者、議会関係者、各国大使館職員など合計約200名が出席した。
会議では、さまざまなゲストスピーカーによる講演が行われたほか、牛肉・豚肉を中心とした需給状況や輸出状況に関する最新情報の提供から、組織運営の方向性、および将来問題となり得るCRISPR/Cas9(ゲノム配列の編集技術)までの多岐にわたる議論が行われた。
また、各国に置かれているUSMEFの海外事務所のスタッフから近況報告やプロモーションの成果報告もあり、海外でのプロモーションなどの実態を牛肉生産者らの会員や政府関係者に理解してもらう重要な場ともなっていた。(USMEFの歳入の多くは、牛肉生産者のチェックオフ資金やUSDAの事業費から構成される。)
さらに、今回の会議において、長年USMEFを率い、日本にも非常になじみの深いフィリップ・セング会長の勇退に向けた引継計画が公表された。マーケティング担当上席副会長であるダン・ハルストラム氏が後任として、本年12月1日付けで会長兼CEOに就く予定となっており、セング会長は、現職を退いた後も来年7月まで、名誉CEOとして残る予定とされている。
本件について、USMEFの前議長で、次期会長候補の選定と推挙を担当した調査委員会を率いているルー・アンドリーセン氏は、ハルストラム氏が最有力候補となった長い道のりを説明するとともに、1982年にアジア担当ディレクターとしてUSMEFに入会して以来、長い間貢献してきたセング氏をたたえ、次のようにコメントした。
「USMEFの執行委員会、会員、職員などを代表して、貴殿のとても長きにわたったリーダーシップと業界へのビジョンに対し称賛を送りたい。貴殿は食肉業界にとって疑いようのないレジェンドであり、抜けた穴を埋めることは極めて難しいだろう。偉大な伝説を残して去ることになるが、組織のために尽くしてくれた全てのことに対し盛大なる拍手を送りたい。」