豪州最大手の酪農協系乳業メーカーであるマレーゴールバン(MG)社は6月22日、2017/18年度(7月〜翌6月、以下「新年度」という)の生産者乳価について、乳固形分1キログラム当たり5.2豪ドル(447円:1豪ドル=86円)に引き上げると発表した。最終的な支払見通しについても、同5.2〜5.5豪ドル(447〜473円)へ改定した。
MG社によると、6月6日付で新年度乳価(同4.7豪ドル(404円))と最終的な支払見通し(同5.2〜5.4豪ドル(447〜464円)を発表して以降、新年度の支出見通しや乳製品国際価格、為替相場、集乳見通しについて精査してきた中で、市場関係者の期待に沿った形で乳製品国際価格が上昇を続けたことを受け、乳価を引き上げるに至ったとしている。
一方、競合他社の乳業メーカーが軒並み5ドル台を提示する中、MG社だけが唯一4ドル台となったことも、今回の乳価引き上げを後押ししたとみられている。現地専門家によると、6月6日の発表を受け、MG社から他社へ生乳の供給先を変更する酪農家が増えたので、今回の発表は、酪農家の流出を食い止め、集乳量を確保する狙いがあるとしている。
※ 豪州の乳業メーカー各社の新年度乳価については、
こちらを参照。
(2017年6月16日付け海外情報「乳業メーカー、新年度乳価を発表」)