トウモロコシの生育状況は前年を下回る水準(米国)
米国農務省は2017年6月26日に公表した「Crop Progress」で、トウモロコシをはじめとする作物の生育状況について報告した。これによると、6月25日時点の主要18州におけるトウモロコシの生育状況について、「とても良い(Excellent)」および「良い(Good)」と回答した割合は、67%となり、前年同日比8ポイント低下した(図1)。一方、「とても悪い(Very poor)」および「悪い(Poor)」と回答した割合は、8%と前年同日比3ポイント上昇した。
また、「とても良い(Excellent)」および「良い(Good)」と回答した割合を州別に見ると、最大のトウモロコシ生産州であるアイオワ州で79%と前年同日並みとなったものの、次いで生産量の多いイリノイ州で62%(前年同日比9ポイント減)、ネブラスカ州で74%(同5ポイント減)、ミネソタ州で78%(同3ポイント減)と前年を下回った(表)。
写真 トウモロコシの生育状況(アイオワ州にて2017年6月20日撮影、草丈は130センチメートル程度)
2017年5月中旬以降、サウスダコタ州およびノースダコタ州は干ばつ傾向にあり、それぞれ前年同日比27ポイント減の46%、同25ポイント減の56%と大幅に前年を下回った(図2)。
干ばつ地域の周囲には、アイオワ州やミネソタ州といったトウモロコシ生産の盛んな地域が広がっているだけに、今後の干ばつの動向が注目されている。
【渡邊 陽介 平成29年7月3日発】
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