ブラジル農務省(MAPA)農業政策局(SPA)は7月21日、農畜産物需給の長期予測を発表した。同予測は、国家食糧供給公社(CONAB)、国家統計院(IBGE)、農牧研究公社(EMBRAPA)、米国農務省(USDA)などの関係機関と連携して、品目別に向こう10年間を見通すもので、毎年7月頃に発表される。
今回の予測では、大豆およびトウモロコシについては、作付面積の拡大および品種改良などにより大幅な増産が見込まれている(表1)。また、牛肉、豚肉、鶏肉についても、飼料穀物の増産による大幅な増産が予測されている(表2)。いずれも、国内需要よりも輸出需要に牽引されるかたちで増加すると見込まれている。また、昨年発表された長期予測と比較すると、大豆の2025/26年度の生産量は1億2920万トンから1億4650万トンへ、トウモロコシは9470万トンから1億1880万トンへ上方修正されている。MAPAによると、穀物生産においては、マトピバ地域(注)での拡大を見込んでいるとしている。
(注):北部4州(マラニョン州、トカンチンス州、ピアウイ州、バイーア州)の州境付近に広がっている新興農業地域。