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フィードロット飼養頭数、増加続く(豪州)

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 豪州フィードロット協会(ALFA)と豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)は8月22日、共同で四半期ごとに実施している全国フィードロット飼養頭数調査の結果(2017年4〜6月期)を公表した。これによると、2017年6月末のフィードロット飼養頭数は、108万9072頭(前年比19.6%増、前回比7.1%増)と前回調査に続き増加しており、2回連続で100万頭を突破した(図)。
 ALFAは、飼養頭数の増加について、フィードロットから出荷される穀物肥育牛肉に対する高い需要が反映されたものであるとしている。
図 フィードロット飼養頭数と稼働率の推移
 また、フィードロット収容能力も増加を続けており、126万6392頭に達した。ALFAは、中長期的なフィードロット産業に対する信頼の高まりにより、国内外の消費者の需要に応えられる高品質な穀物肥育牛肉を生産する仕組みが、豪州の牛肉産業に浸透してきた結果であるとして、自信を深めている。
 飼養頭数を州別に見ると、西オーストラリア州を除いて前年比、前回比ともに増加しており、特に、南オーストラリア州や、主産地であるクイーンズランド州での増加が目立った(表)。
表 州別フィードロット飼養頭数
 MLAによると、今後は、乾燥気候による降雨量減少の見通しを受け、牧草肥育農家を中心に、肥育もと牛導入需要が弱まることから、肥育もと牛価格の下落が続くとしている。
 その一方で、乾燥気候による降雨量減少は、飼料穀物生産に影を落としている。豪州農業資源経済科学局(ABARES)によると、2017/18年度(7月〜翌6月)冬作物の生産量は、高収量で記録的な増産となった前年度と比べると3割近い減収が見込まれるとしている。これを受け、直近の飼料穀物価格は上昇している(注)
 ただし、ALFAによると、この価格上昇は、肥育もと牛価格の下落によって相殺されるため、穀物肥育牛肉の生産への影響は限定的であるとしている。

(注)飼料穀物価格の動向
  • 飼料穀物価格は2017年1月以降上昇しており、8月17日現在、ダーリングダウンズの小麦が1トン当たり302豪ドル(前年同期比33.6%高)、大麦は同290豪ドル(同36.8%高)とともに前年同期を大幅に上回っている。
【竹谷 亮佑 平成29年9月5日発】
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