MLAによると、今後は、乾燥気候による降雨量減少の見通しを受け、牧草肥育農家を中心に、肥育もと牛導入需要が弱まることから、肥育もと牛価格の下落が続くとしている。
その一方で、乾燥気候による降雨量減少は、飼料穀物生産に影を落としている。豪州農業資源経済科学局(ABARES)によると、2017/18年度(7月〜翌6月)冬作物の生産量は、高収量で記録的な増産となった前年度と比べると3割近い減収が見込まれるとしている。これを受け、直近の飼料穀物価格は上昇している
(注)。
ただし、ALFAによると、この価格上昇は、肥育もと牛価格の下落によって相殺されるため、穀物肥育牛肉の生産への影響は限定的であるとしている。
(注)飼料穀物価格の動向
- 飼料穀物価格は2017年1月以降上昇しており、8月17日現在、ダーリングダウンズの小麦が1トン当たり302豪ドル(前年同期比33.6%高)、大麦は同290豪ドル(同36.8%高)とともに前年同期を大幅に上回っている。