EU産ばれいしょでん粉に対する相殺関税を延長(中国)
最終更新日:2017年9月27日
現地報道などによると、中国商務部は9月15日、EU産ばれいしょでん粉に対し賦課していた相殺関税を翌16日から5年間延長することを公表した。
中国は、2011年9月から5年間、EU産ばれいしょでん粉に対し7.5%〜12.4%の相殺関税を課しており、今回の決定は、中国のばれいしょでん粉産業からの申し出により2016年9月から約1年間の見直し調査を実施した結果によるものである。中国商務部は、この相殺関税が終了した場合、中国国内産業が被害を受けると判断した。延長時の関税率は、これまでと同じものとなる。
これに対し、欧州のでん粉業界団体であるスターチヨーロッパは9月15日、今回の中国商務部による延長決定の根拠が示されていないとし、遺憾の意を表明している。
【参考】
中国は2007年以降、EU産ばれいしょでん粉に対し、アンチダンピング(AD)関税も課している。EU産ばれいしょでん粉の輸入量は、2007年および2008年は、AD関税により減少したものの、2009年および2010年はばれいしょ収穫量の落ち込みや旺盛な国内需要を背景に急増した。2011年以降は、相殺関税も課されたこともあり、再び低水準で推移している。
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