トウモロコシの収穫に遅れ(米国)
米国農務省全国農業統計局(USDA/NASS)が2017年11月6日に公表した「Crop Progress」によると、11月5日時点の2017/18穀物年度(9月〜翌8月)のトウモロコシの収穫進捗率は、70%と天候不順により、過去5カ年平均よりも13ポイント低くなっている(図1)。一方、大豆については、同時点で90%と過去5カ年平均(91%)並みとなっている。
USDAが9月29日に公表した「Grain Stocks」によると、2017年9月1日時点のトウモロコシの在庫量は、前年同月比32.1%増の22億9497万ブッシェル(5829万トン)、大豆の在庫量は同53.2%増の3億133万ブッシェル(820万トン)となった(図2)。現在、収穫時期を迎えている中、一部の農家では、貯蔵庫の保管能力を上回っており、野積みせざるを得ない状況もみられている。
また、USDAが10月12日に公表した「World Agricultural Supply and Demand Estimates」によると、2017/18穀物年度のトウモロコシの生産量は、1428億ブッシェル(3億6271万2000トン)と昨年に次いで過去2番目の豊作となる見込みである。穀物調査会社のアドバンストレーディング社は、同年度の穀物保管能力は、ネブラスカ州、アイオワ州、イリノイ州などで不足する可能性があるとしている。
【渡邊 陽介 平成29年11月8日発】
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