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SECEX、2017年の鶏肉および豚肉の輸出実績を公表(ブラジル)

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 ブラジル開発商工省貿易局(SECEX)は1月5日、2017年の鶏肉と豚肉の輸出実績を公表した。

 これによると、輸出量は、鶏肉が394万4215トン(前年比0.4%減)、豚肉が59万2614トン(同5.7%減)となった(表1、表2)。
鶏肉では、輸出先第1位のサウジアラビア向けが、(1)同国の生産量の回復、(2)輸入鶏肉に対する同国の関税の2017年1月からの引き上げ、(3)2017年に輸入量を伸ばしたエジプトとの競合により、大幅に減少した。一方で、南アフリカ向けやエジプト向けが前年から大幅に増えたため、輸出量全体の減少幅は小幅にとどまった。
 豚肉では、輸出先第3位の中国向けが、国内生産量が回復傾向にあり、小売価格が前年に比べて下落していることから、同44.1%減の4万8914トンと大幅に減らした。輸出先国における輸入の一時停止やイメージ悪化など、食肉不正問題による影響も減少要因の1つとされている。
表1
表2
 2018年の輸出量について、ブラジル動物性タンパク質協会(ABPA)は、鶏肉については、欧州などで鳥インフルエンザが発生している中、発生していないブラジル産に対する代替需要が拡大することに加え、中東や中国向けが回復に向かうことにより、前年比1〜3%増と見込んでいる。一方、豚肉については、現在輸出が停止しているロシア向けが再開されれば、ロシアの豚肉輸入量の9割を占めてきたブラジル産豚肉の需要が増加するとしている。
【佐藤 宏樹 平成30年1月16日発】
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