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家畜由来のリン酸塩排出量、EU基準を下回る(オランダ)

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 オランダ政府中央統計局は1月23日、2017年における家畜のふん尿由来のリン酸塩排出量(16万7900トン)が、EUに認められた排出上限(17万2900トン)を3年ぶりに下回ったと発表した。
 オランダ政府は、リン酸塩排出量が欧州委員会から特例として認められた上限を2015年、2016年と2年続けて超え、欧州委員会から警告を受けたことから、2017年にリン酸塩排出削減計画を策定し、畜産部門で行われた。
 酪農部門では、飼養頭数削減、営農中止、飼料中のリン酸塩削減の3つの柱からなり、それぞれに削減目標が定められた。
 飼養頭数削減では、経産牛が飼養頭数の8%に相当する13万頭、子牛を含む未経産牛が15万頭削減され、計画を上回る頭数が削減された。一方、酪農家は、乳価の回復に対応して、1頭当たり乳量を8300キログラムから8700キログラムへ増加した。
 営農中止では、1万6000戸の酪農家のうち約600戸が営農を中止した。
 配合飼料に含まれるリン酸塩の量は、前年の1キログラム当たり4.3グラムから同4.1グラムと約4%削減された。
 これらの結果、同部門からの排出量は、前年比4300トン減の8万5200トンとなった。
 また、肉牛部門からの排出量は1万900トンと前年並みとなり、酪農部門と合わせた牛部門では、前年比4.4%減の9万6100トンとなった。

 養豚部門では、飼養頭数削減と飼料中のリン酸塩削減が行われた。飼養頭数は前年比10万頭減となり、同部門からの排出量は前年比2100トン減の3万7100トンとなった。

 養鶏部門においては、飼養羽数の削減が進められた。当初の削減計画に加えて、下半期に鶏卵への殺虫剤混入事件により300万羽以上の採卵鶏が処分された結果、同部門からの排出量は前年比900トン減の2万8000トンとなった。

 一方、その他の家畜(羊、ヤギ、馬、ウサギなど)では、搾乳用ヤギの頭数増加などもあって、リン酸塩排出量は、前年比200トン増の6800トンとなった。

表
【調査情報部 平成30年1月26日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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