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穀物の生産見通しを発表(豪州)

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 豪州農業資源経済科学局(ABARES)は2月12日、2017/18年度(7月〜翌6月)の夏作物と冬作物の生産予測を発表した(注)
(注)豪州の夏作物は、10月〜翌年1月に播種、3月〜4月に収穫を行う。また、冬作物は、3月〜6月に播種、10月〜翌年2月に収穫を行う。本発表の段階では、2017/18年度の夏作物は播種を終えたところで、冬作物は収穫がほぼ完了したところである。

【夏作物】前年度を上回るも、直近の少雨により下方修正

 夏作物については、作付面積は132万7000ヘクタール(前年度比2.4%増)、生産量は428万2000トン(同12.4%増)とともに前年度を上回ると見込まれている(表1)。しかしながら、1〜2月(夏)の高温少雨により、作付時期が遅かった品目を中心に単収が悪化するとして、生産量は2017年12月時点の見通しから10.0%下方修正された。
 品目別作付面積第1位のソルガムについては、作付面積は50万1000ヘクタール(同26.5%増)、生産量は146万5000トン(同44.1%増)と、前年度に綿実などへ転作した生産者が再び回帰したことなどもあり、前年度を大幅に上回ると見込まれている。
 品目別作付面積で第2位の綿実については、作付面積は50万ヘクタール(同10.2%減)と減少したものの、生産量は140万7000トン(同11.7%増)と、例年と比べて大幅に下回った前年度と比べると単収の回復が見込まれることから、増加が見込まれている。
 
表1

【冬作物】記録的な増産の反動から大幅減も、平年を上回る生産

 冬作物については、作付面積は2210万1000ヘクタール(前年度比1.3%減)とわずかな減にとどまったが、生産量は3782万4000トン(同35.7%減)と、記録的な増産となった前年度からは大幅な減少となった。しかし、2015/16年度までの過去10年間の平均と比べると6%近い増加が見込まれるとしている。これについてABARESは、生育期に当たる春先を中心に、西オーストラリア州や南オーストラリア州、ビクトリア州といった主産地の気候が良好だったためとしており、2017年12月時点の見通しから7.7%上方修正された。
 生産量を主要品目別に見ると、小麦(2124万4000トン、同38.2%減)、大麦(892万8000トン、同33.4%減)と、いずれも前年度を下回る生産量が見込まれている。
表2
【竹谷 亮佑 平成30年2月16日発】
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