2017年の生鮮野菜小売動向は、簡便化指向を反映(米国)
最終更新日:2018年3月27日
米国生鮮青果物協会(United Fresh Produce Association)が3月1日に公表した「FreshFacts® on Retail」によると、2017年の生鮮青果物小売実績は、販売額、販売量ともに前年をわずかに上回った。このうち野菜は、1店舗当たり週間販売額が2万2803米ドル(前年比1.3%増)、同販売量は6606キログラム(同0.7%増)であった(表1)。生鮮野菜の販売が増加した背景には、利便性の高いカット野菜商品の消費増があるとみられている。
また、生鮮野菜の小売実績を区分別にみると、販売額と販売量の双方でパックドサラダ(注1)が第一位の座を占めた。さらに、2013〜2017年における生鮮野菜の販売額の推移を区分別にみると、トマトやばれいしょなどが横ばいで推移する中、消費者の簡便性志向を反映し、パックドサラダやカット野菜(注2)および付加価値野菜(注3)は増加傾向で推移している。(図1)。
(注1)レタス、ほうれんそうなどの葉物野菜が中心の袋詰めサラダ商品。
(注2)アスパラガス、ブロッコリー、カリフラワーなど、パックドサラダに用いられる葉物野菜以外のカット済み商品。
(注3)パックドサラダやカット野菜より加工度が高く、より価値が高くなった商品で、電子レンジですぐに調理できるもの、
トレイなどに入って添付のディップソースに浸してそのまま食べられるものなどがある。
パックドサラダの販売動向を種類別に細かくみると、2017年はコンプリートまたはキットとよばれる、カット済葉物野菜にドレッシングやクルトン、チーズなどが添えられたものが最大のシェアを占めた(図2)。他方、2014年に約3割を占め、最大のシェアを誇っていたサラダブレンドは近年減少傾向で推移しており、2017年は22.9%にとどまった。なお、各種パックドサラダの概要は表2の通りである。
写真 小売店において販売されているキット (テリヤキ風味やオレンジ風味などのソースが付いている)
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