米国産めん羊・山羊肉の日本向け輸出が再開(米国)
7月12日、ソニー・パーデュー農務長官は、米国産めん羊・山羊肉(加工品を含む)の日本向け輸出が再開されることを公表した。日本向け輸出は、2003年12月に米国において牛海綿状脳症(BSE)が確認されて以降停止されており、14年ぶりに再開されることとなる。
米国農務省が公表した声明のなかで、パーデュー長官は、「今回の輸出再開は、米国の農家が自分たちの農産物のために市場を新規開拓し、維持することを支えるべく農務省が行ってきた貢献の直接的な成果である。米国は高品質な農産物で評判が高いことから、当政権は米国の生産者が成功し、自分たちの農産物を世界に供給するのを支えることに全力を尽くす」と述べた。
米国産めん羊・山羊肉の日本向け輸出が再開されたことを受け、米国食肉輸出連合会(USMEF)のデニス・スティファー会頭およびダン・ホルストロム会長兼CEOは本件を歓迎する旨のコメントを発出している。
なお、日本のめん羊肉の輸入量は、2005年頃のジンギスカンブーム当時は3万トンを超えていたものの、近年では2万トン前後で推移している(図1)。豪州は最大の輸入先国であり、2017年のシェアは59.6%を占める(図2)。次いで、38.6%のニュージーランドが続く。なお、山羊肉の輸入は、近年増加傾向にあり、2017年の輸入量約450トンのほぼ100%が豪州からであった(図3)。
一方、米国は、めん羊肉の輸入量が生産量を大きく上回る輸入国としての性格が強い。輸出量は毎年3千トン程度であり、日本の米国産めん羊肉の輸入量は限定的なものと考えられる。
【調査情報部 平成30年7月25日発】
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