2017/18年度主要穀物の生産状況等の調査結果（最終回）を公表（ブラジル）

　ブラジル国家食糧供給公社（CONAB）は9月11日、2017/18年度（10月〜翌9月）最終回（第12回）となる主要穀物の生産状況等調査結果を公表した。当該調査は、春植えの夏期作物（大豆、第1期作トウモロコシなど）と、秋植えの冬期作物（第2期作トウモロコシ、小麦、大麦、ライ麦など）の生産予測を毎月公表するものである。
　これによると、主要穀物合計では、作付面積は前年度をわずかに上回ったものの、単収がやや下回ることから、生産量も前年度をやや下回ると見込まれている（表1）。トウモロコシの生産量は、前年度比でかなりの減少が見込まれており、前回報告から0.8ポイント下方修正され、8200万トンを下回る予測となった（図1、2）。一方、大豆の生産量は、作付面積の増加により前年度をやや上回るとしている。

　トウモロコシの生産量を期別に見ると、第1期作は、前年度比12.0％減の2681万5600トンとかなり大きな減少が見込まれている（表2）。これは、前年度の記録的な豊作により、作付期にトウモロコシ価格が下落していたことで、作付けを大豆にシフトした生産者が増えたことに加え、単収が、豊作だった前年度と比較してかなり減少することが主な要因と見られている。
　なお、主要生産州（上位5州）では、ほとんどの地域で収穫が終了していることから、大きな予測の変化は見られなかった。

　第2期作トウモロコシの生産量見込みは、前回報告から1.3ポイント下方修正され、前年度比19.1％減の5454万1200トンとなった（表3）。主要生産州（上位5州）では、マットグロッソドスル州やゴイアス州ではわずかに上方修正となったものの、サンパウロ州では、4月以降の干ばつの影響で、前回報告から8.3ポイント下方修正となる前年度比31.2％減の174万2700トンと見込まれている。

　CONABは、北東部に位置する新興農業開発地域のマトピバ地域におけるトウモロコシ生産量を前年度比3.4％増の643万5300トンと前年度をやや上回ると見込んでいるものの、前回報告から5.4ポイント下方修正となった（表4）。特に、マトピバ地域の最大生産州であるバイーア州では、16.1ポイントの大きな下方修正となった。一方、トカンチンス州では、5月以降の干ばつにより、前回報告時に、前々回報告から12.9ポイント下方修正したが、今回は5.3ポイント上方修正となる前年度比14.9％減の76万7700トンとなった。

　大豆生産量は、良好な気候により記録的な豊作となった前年度をさらに4.6％上回る1億1928万1400トンと、過去最高を更新すると見込まれている（表5）。
　なお、主要生産州（上位5州）では、ほとんどの地域で収穫が終了していることから、大きな予測の変化は見られなかった。

　マトピバ地域の大豆生産量は、前年度比19.8％増の1494万2900トンと2年連続で増加が見込まれている（表6）。特に、マトピバ地域の最大生産州であるバイーア州では、良好な天候により単収が大幅に回復したことに加え、病害の報告もなかったことから、生産量は同23.6％増と、前回報告から5.4ポイント上方修正された。