1年ぶりに口蹄疫の発生を確認(コロンビア)
コロンビア農業研究所(ICA)は10月1日、同国で1年ぶりに口蹄疫の発生が確認されたことを国際獣疫事務局(OIE)に報告した。これに先立ち、同国農業・地方開発省(MINAGRI)のアンドレス・バレンシア・ピンソン大臣は同日の会見で、ベネズエラと国境を接するボヤカ県ソガモソ市の農場で、飼養されている18頭のうち、3歳を超える牛1頭が、口蹄疫の臨床症状を呈し、当該牛から口蹄疫ウイルス(O型)が分離されたと発表した。口蹄疫のさらなる感染拡大を防ぐため、ICAと連携して、封じ込めを実行している。なお、同国は、昨年の口蹄疫発生を受けて、OIEからボヤカ県を含む一部地域でワクチン接種清浄地域のステータスを停止されていたが、今般の発生を受け、同ステータスだった全域でステータスが停止されることとなった(図1)。
ボヤカ県は、全国33県のうち第9位の牛飼養頭数を誇り、飼養頭数第2位のアンティオキア県や第3位のカサナレ県、第7位のクンディナマルカ県などと県境を接し、主要牛肉生産県として存在感を示していることから、今般の口蹄疫発生の影響が懸念される(表)。一方、同大臣は、ボヤカ県は発生当時から口蹄疫ワクチン接種清浄地域のステータスが停止中であったことを強調しており、今般の口蹄疫は、ワクチン接種清浄地域での発生ではなかったことから、口蹄疫の封じ込めは順調に進んでいるとの姿勢を示しつつ、引き続き口蹄疫撲滅に向けて取り組んでいくと発表した。
【佐藤 宏樹 平成30年10月4日発】
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