国際獣疫事務局(OIE)は2019年1月15日、モンゴルでアフリカ豚コレラ(ASF)に感染した豚が確認されたことを公表した。これによると、同年1月9日にロシアとの国境から約500キロメートルに位置するボルガン県(Bulgan)の「裏庭」養豚農家においてASFに感染した豚85頭が死亡し、214頭が淘汰されたとしている。モンゴルでのASFの感染の確認はこれが初めてとなる。ロシアでは2017年3月に、モンゴルと国境を接している中国内モンゴル自治区は2018年9月にASFの感染が報告されている。
今後の対応策は以下のとおり。
・封じ込め地域等のサーベイランス
・検疫
・淘汰
・ゾーニング
・施設などの消毒
・ワクチン接種許可(ワクチンがあれば)
・患畜を治療しない
現地報道によると、モンゴルは2018年1〜9月期に約700万米ドル(7億7000万円:1米ドル=110円(2019年1月17日))の子豚を輸入しており、このうち約半分が中国からとしている。また、最近、モンゴル政府は国内の食肉需要に応えるため、家畜頭数を増加させる5カ年計画を発表したばかりであり、今回のASFの発生は最悪のタイミングとなったとしている。