江蘇省、緑色認証制度に基づく野菜の作付面積を2020年までに2.5倍へ(中国)
最終更新日:2019年2月7日
江蘇省は2019年1月、自省の野菜産業の新たな競争優位性を構築するため、2020年までに野菜作付面積に占める緑色認証制度に基づく野菜(以下「緑色野菜」という)の割合を現在の25%から60%まで向上させることを公表した。
緑色認証制度は、農家所得の向上や食品安全を高め、持続可能な農業の発展に寄与することなどを目的に1993年に施行された。中国農業農村部傘下の中国緑色食品発展センターなどが認証を行っている。認証対象は農畜水産物および加工品となり、それらを総称して緑色食品と呼んでいる。緑色食品マークを貼付することによって農薬などに汚染されていない安全かつ優良な食品ということを消費者にPRすることができる。具体的には、A級緑色食品とAA級緑色食品の2つに分けられ、生産過程において前者は減化学肥料、減農薬により、後者は農薬や化学肥料を一切使用しないで生産された食品のことである。
具体的な方策としては、緑色野菜の生産、供給を拡大するため、各県に全国でトップクラスの緑色野菜産業地区を形成し、江蘇省主導の下に緑色野菜の実証展示農場を200カ所開設したり、緑色野菜の生産額1億元(16億6000万円:1元=16.55円(2019年2月6日))以上の企業を10社程度まで増加したい考えだ。これらのことにより、現在の緑色野菜の作付面積34.8万ヘクタールを2020年までに87.1万ヘクタールまで増加させる。
2016年の江蘇省の作付面積、生産量は表のとおりであり、平地が7割程度を占め、気候は年間を通して比較的温暖なため、全国第4位の野菜生産量を誇り、日本にも生鮮野菜、その加工品が多く輸出されている。
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