韓国向け豚肉・鶏肉輸出施設が9施設追加に(ブラジル)
ブラジル農牧食糧供給省(MAPA)は2月28日、韓国向けの豚肉および鶏肉の輸出認定施設が9施設追加されたと発表した。内訳を見ると、5施設が豚肉供給施設で、4施設が鶏肉供給施設となっている。詳細は以下の通り。
【豚肉】JBS(2施設)、Pamplona、Satiare Alimentos、Frigorifico Santa Catarina
【鶏肉】JBS、Frangos Pioneiro、GT Foods、Bello Alimentos
MAPAによると、今般の認定は、昨年10月に行われた監査の結果によるものだとしている。また、ブラジル動物性タンパク質協会(ABPA)によると、今回の認定により、豚鶏合計で35施設が韓国市場へのアクセスが可能になったとしている。
2018年におけるブラジルから韓国への鶏肉輸出は、前年比27.3%増の11万3239トンと過去最大となった(図1)。ブラジルの鶏肉輸出において、アジア向けは、中国向け(輸出量第2位、2018年)や日本向け(同第3位)、香港向け(第6位)が中心であったが、韓国向けも2018年は第9位となり、存在感を高めている。
韓国は、国内の需要増を背景に2015年以降、輸入量を増加させており、中でも疾病リスクの低いブラジルからの輸入を増加させている。加えて、2018年は、韓国の輸入部位として主力であるレッグにおいて、米国産の価格優位性が低下し、ブラジル産の引き合いが強まったと考えられる。また、豚肉輸出量も、輸出解禁から日が浅いこともあり少量ではあるが、こちらも過去最高となった(図2)。
ABPAのフランシスコ・トゥーラ会長によると、「韓国はブラジルの動物性タンパク質業界において非常に重要な市場の1つであり、今般の輸出認定施設の追加は、増加傾向にある同国向け輸出をさらに後押しするものだ」として、期待を寄せている。
【佐藤 宏樹 平成31年3月6日発】
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