フィードロット飼養頭数、過去最高を記録(豪州)
豪州フィードロット協会(ALFA)と豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)は、共同で四半期ごとに実施している全国フィードロット飼養頭数調査の結果(2019年1〜3月期)をそれぞれ公表した。これによると、2019年3月末のフィードロット飼養頭数は、114万5563頭(前年比11.7%増、前回比3.1%増)と、前回(2018年12月)比および前年比のいずれも増加し、過去最高を記録した(図1)。クイーンズランド(QLD)州、ニューサウスウェールズ(NSW)、ビクトリア(VIC)州など東部の広範囲で干ばつが発生しており、牧草の生育が悪いことから、天候に左右されず安定的に肥育できるフィードロットへの仕向けが増加したことが主な要因となっている。また、フィードロット収容可能頭数も、安定的に高品質の牛肉を生産できるフィードロット肥育への需要増に伴い、規模拡大を図っているフィードロットが増加していることから、136万3046頭(前年比4.3%増、前回比5.4%増)と増加し、こちらも過去最高を記録した。
フィードロット飼養頭数を州別にみると、前年比では、NSW州がわずかに減少しており、前回比では、NSW州およびVIC州がわずかに減少しているものの、フィードロット飼養頭数の最も多いQLD州で増加したとともに、南オーストラリア州および西オーストラリア州で大幅に増加したことで、全体では増加した(表)。
2019年1〜3月の穀物肥育牛と畜頭数は、フィードロット飼養頭数の増加を背景に、75万頭(前年同期比11.7%増)とかなり増加した(図2)。
また、MLAによると、2019年1〜3月の穀物肥育牛肉輸出量は、7万685トン(同2.6%増)とわずかに増加した。
輸出先国別に見ると、日本向けは3万2958トン(同8.4%減)、韓国向けは1万2284トン(同11.0%減)といずれもかなり減少した。一方、中国向けは、1万4347トン(同76.8%増)と大幅に増加し、韓国向けを上回って第2位の輸出先国となった。
【大塚 健太郎 平成31年5月22日発】
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