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デンマーク食肉最大手デニッシュクラウン社、環境へ配慮した包装資材を導入

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 近年、欧州各国の畜産関連企業では、持続可能性など、国際的な環境問題への配慮に対する関心の高まりから、さまざまな取組みを行っている。
 そうした中、デンマーク最大手の食肉企業デニッシュクラウン社は11月26日、持続可能な企業経営の達成を目的として、環境に配慮した牛ひき肉用の包装資材を新たに導入すると同社のウェブサイトで発表した。
 
 新たな包装は、チューブ状で、酸素を抜いて包装される(下記写真参照)。同社によれば、これにより品質が保持され、保存期限を延長できるとともに、プラスチックの消費量を最大85%削減することを可能にする。
 デニッシュクラウンの子会社であるデニッシュクラウンビーフのセールスディレクターのClaus Hein氏は、「この包装は、酸素を除去することにより、製造日から7日であった同商品の保存期限を14日まで延ばすことができ、プラスチック消費量の削減のみにとどまらず、それと同時に食品廃棄物の削減という側面でも持続可能性にプラスになるもの」とした。
 同社は、自社の二酸化炭素排出量について、2030年までに2005年と比較して50%にするとしている。また、2050年までにはカーボンニュートラル(注)な経営をすることを目標に打ち出している。今回の資材変更とは別に、今年初めには、従前使用していた食肉用包装トレイのプラスチックの種類を変更し、食品包装のために再溶解して再利用できるものにした。これにより同社は、食肉トレイ用の新しいプラスチックの年間使用量を1000トン削減することが可能となっている。
 
(注)市民、企業、NPO/NGO、自治体、政府などの社会の構成員が、自らの責任と定めることが一般に合理的と認められる範囲の温室効果ガス排出量を認識し、主体的にこれを削減する努力を行うとともに、削減が困難な部分の排出量について、他の場所で実現した温室効果ガスの排出削減・吸収量などを購入することまたは他の場所で排出削減・吸収を実現するプロジェクトや活動を実施することなどにより、その排出量の全部を埋め合わせた状態をいう。
デニッシュクラウン社ウェブサイトより
デニッシュクラウン社ウェブサイトより
【調査情報部 令和元年12月5日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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