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ドイツ政府機関、食品を介した新型コロナウイルス感染の証拠はないと報告

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 欧州では、イタリアを中心に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染が広がっている。欧州連合(EU)の機関である欧州疾病予防管理センター(ECDC)は3月2日、EU市民の新型コロナウイルスのリスクレベルを「普通」から「高い」に引き上げた。同日、欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長は会見を行い、現状について「ウイルスが広がり続けている」と報告するとともに、27加盟国とEUによる包括的で一致団結した取り組みが求められているとした。その上で、コロナウイルス対策本部を立ち上げ、ECDCなどとの連携を図り、ウイルス撲滅に向けて迅速なアプローチを行っていくとEU市民に説明した。
 
 そのような中、ドイツ政府機関であるドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は2月24日、食品を介して新型コロナウイルスに感染した証拠は現在のところない、と報告した。
 また、子供の玩具や衣服などの感染地域からの輸入製品も同様で、それらの乾燥した表面を介しての感染はおこり難いとした。この報告は、同機関に対し寄せられた多くのドイツ国民からの照会に対して応じる形で報告されている。
 
 BfRは、食品や玩具などを介した感染のリスクについて、これまでに感染記録や新型コロナウイルスの環境中での安定性が低いという事実に基づいてこの評価を行ったとしている。
 正確な感染経路の把握は不十分であるとするも、最も主要な感染については飛沫感染であるとし、その他接触感染によるものもあるとした。また、環境中の新型コロナウイルスの安定性の低さから、接触感染は汚染後の短期間にのみ起こる可能性も報告している。

 「感染しないようにするにはどうしたらよいか」という照会に対しては、食品や玩具や衣類などの製品を介した感染はおこり難いものの、定期的な手洗いなどの日常における衛生対策と、食品を扱う際の衛生面の確保が重要であるとした他、新型コロナウイルスは熱に弱く、食品を加熱することで感染リスクをさらに減らすことができるとした。
【調査情報部 令和2年3月10日発】
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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