(1) パッカー・ストックヤード法を強化し、競争力のある市場の再構築
パッカー・ストックヤード法は公正で競争力のある市場を確保し、食肉業界の大企業による不正行為から農家を守るために作られた法律である。同法を効果的に執行するため、以下の3点について規則を制定する。
@)畜産農家に対する不公正で欺瞞的な行為、不当な優遇、不当な偏見といった同法における違反行為の明確化
A)新たな「家きん生産者トーナメントシステム」による鶏肉処理に対する抑圧的な慣行の排除
B)同法に基づき訴訟を起こす際、訴訟当事者が競争に害を及ぼすことを証明する必要がないことの明確化
注2:詳細は、
「【海外情報】米国農務省、生産者や消費者の利益確保に向けた法律の強化に着手(米国)(令和3年6月24日発)」を参照。
(2) 畜産農家による新たな市場へのアクセス向上および収益力促進に係る計画の策定
競争力強化に関する大統領令に基づき、地域の食肉流通システムへの支援等によって畜産農家が市場にアクセスする機会を増やす計画を策定する。さらに、小売業の市場への集中等が家族経営に与える影響を分析し、主要市場における取引の透明性と説明責任を強化する政策を提案する。これらの取組により、畜産農家は売買方法の選択肢を増やすことができ、一部の偏った加工業者や流通業者のみに依存せずに済むようになる。
(3) 「Product of the USAラベル」の全面的な見直し
米国内の畜産農家が消費者を欺くような外国企業と競争しなくても済むように、米国産基準の執行を強化した米連邦取引委員会(FTC)の決定を受け、2021年7月1日にUSDAが発表した製品ラベル「Product of the USAラベル」を全面的に見直し、ラベル表示に関する新しい規則を制定する。